なぐちゃん倶楽部 〜乳がん・乳房再建・ごぼう茶・アンチエイジング〜
昭和30年(1955年)生まれの、若返りのカリスマ、南雲吉則(なぐもよしのり)さん。
通称「なぐちゃん」です(笑)
サーチュイン遺伝子やゴボウ茶には、少し疑問が残りますが、空腹で若返るのは本当です。
1. 食欲、満腹の仕組み
「視床下部」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(http://ja.wikipedia.org/)
私たちの体は、
- 胃腸などの「消化管」(しょうかかん|食べ物を消化する一本の管〈くだ〉)
- 血液中のブドウ糖の濃度「血糖値」(けっとうち)
- アミノ酸
- 血液中の脂肪酸の濃度
- 咀嚼(そしゃく|食べ物を噛むこと)
- 体脂肪
- 運動
- 睡眠
- 記憶
- 思考
- 外界からの情報
といった、様々な要因から、
ホルモンなどの「神経伝達物質」(neuro-transmitter|神経系を経路として、体内の情報を伝達する物質)を分泌し、
脳の視床下部(ししょうかぶ、hypothalamus|本能や情動の中枢)にある「食の二元中枢」、
①摂食中枢(せっしょくちゅうすう、feeding center|食欲中枢)
②満腹中枢(まんぷくちゅうすう、satiety center)
を刺激し、
①食欲(appetite)
②満腹感(satiety)
をコントロールしています。
①摂食中枢と②満腹中枢、
①食欲と②満腹感は、互いに影響し合っており、
食欲、満腹の仕組みは、非常に複雑です。
(※と
は、それぞれ、食欲の促進と抑制を意味しています)
・主に「消化管」に関係している
主に胃から分泌され、成長ホルモンの分泌にも関係している「グレリン」(ghrelin)
(※グレリンは、現代医学で、唯一、脳外からでも食欲促進に作用することで知られています)
・主に「血液」に関係している
すい臓のα細胞から分泌され、血糖値を上げる「グルカゴン」(glucagon)
すい臓のβ細胞から分泌され、血糖値を下げる「インスリン」(insulin)
主に小腸から分泌され、これらをコントロールする「インクレチン」(incretin)
・主に「咀嚼」に関係している
必須アミノ酸である「ヒスチジン」から合成される、脳内の「ヒスタミン」(histamine)
精神を安定させる、脳内の「セロトニン」(serotonin)
・主に「体脂肪」に関係している
脂肪細胞から分泌される「レプチン」(leptin)
脂肪細胞から分泌される「アディポネクチン」(adiponectin)
・主に「運動」に関係している
主に小腸から分泌される「ペプチドYY」(Peputide Y Y、PYY)
・主に「脳」に関係している
視床下部から分泌される「神経ペプチドY」(Neuro-Peputide Y、NPY)
視床下部から分泌される「アグーチ関連タンパク質」(Agouti-Related Protein、AgRP)
視床下部から分泌され、睡眠と覚醒に関係している「オレキシン」(orexin)
ストレスに関係している「コルチゾール」(cortisol)
意欲や集中力に関係している「ドーパミン」(dopamine)
(※食べようとすると、食べようとしないと
)
などなど
「食の二元中枢」を刺激する、神経伝達物質はたくさんあって、
最近になって発見されたものも少なくないです。
神経伝達といった「物理的な要素」、欲求や感覚といった「心理的な要素」、
そして、これらを結びつける「脳の仕組み」については、未だに不鮮明な部分が多く、
近年、その研究が活発に行われています。
2. 好物で別腹が作られる
別腹(べつばら|dessert stomach、デザート・スタマック|stomachは、胃、腹)とは、
「お腹いっぱいでも、好物は入る場所が違うから、いくらでも食べられる」という、
…都合のいい言葉です(笑)
もちろん、人体の構造上、別の場所(腹、胃)など存在しません。
「消化器」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(http://ja.wikipedia.org/)
ところが、私たちの体は、満腹の状態でも、好きな食べ物なら、ある程度は食べられるようにできていることが、最近なって明らかになりました。
満腹の状態でも、
好きな食べ物を見たり、好きな食べ物の匂いをかいだり、脳に刺激を与えると、
①脳の視床下部から、オレキシン(orexin)という、食欲を促進するホルモンが分泌され、
②胃などの消化管の蠕動運動(ぜんどううんどう、蠕き運動〈うごめきうんどう〉、peristalsis)が活発になり、
消化中の食べ物が、十二指腸(じゅうにしちょう、duodenum|小腸の最初の部分。語源は12本の指の長さからだが、実際はそれよりもやや長く25~30cm)へ送られ、
胃に空きができ、
さらなる食べ物の摂取が可能になります。
これを「別腹」と称するかはともかく、
食べ物の好き嫌いは、
①食欲に関係しているだけでなく、
②満腹感にも関係している、
ということです。
食べる順序で、食べる総量をコントロールしよう!
好きな食べ物を、早く食べると、
①食欲が満たされ、
②満腹感を感じやすく、
食べる総量が少なくなります。
逆に、
好きな食べ物を、残しておくと、
①食欲が満たされず、
②満腹感を感じにくく、
食べる総量が多くなります。
ですが、いずれの場合も、
さらに、好きな食べ物の刺激を受けると、別腹で、食べる総量が増え、
さらにさらに、好きな食べ物の刺激を受けると、別腹で、また食べる総量が増え、
…\(^o^)/
別腹、おそるべしです。
ちなみに、
糖質(炭水化物)、タンパク質、脂質(脂肪)の「3大栄養素」の内、
タンパク質が、一番、②満腹感を感じやすいそうです。
3. お腹を空かすと若返る
私たちのお腹は、
何も食べずにいると、
食後、およそ6~8時間くらいで、「ぐー」っと音を鳴らすことがあります。
食べ物が腸に送られ、胃が空っぽになると、
十二指腸から、モチリン(motilin)という、消化管ホルモンが分泌され、
胃壁がリングのような状態になって、入口から出口に向かって、大きく波打ち、
胃から腸へと、筋肉の収縮が伝わります。
これを「空腹期収縮」といい、
この動きによって、空気が移動し、
「ぐー」っと音が鳴るのです。
これは「胃腸のお掃除」をするためで、
ジャマなものを排泄し、消化管内をキレイにするために行われます。
一方、
空腹によって刺激された胃粘膜からは、グレリン(ghrelin)という、摂食促進ペプチドが分泌され、
①②脳の視床下部に働いて、NPY/AgRP神経細胞を活性化して、食欲を促進するほか、
③脳の視床下部に働いて、成長ホルモン放出ホルモン(Growth Hormone Releasing Hormone、GHRH)神経細胞を活性化して、あるいは、
脳の下垂体(かすいたい、pituitary gland)に直接、作用して、
強力に、成長ホルモン(Growth Hormone、GH)の分泌を促進します。
2.胃から発見された摂食亢進ペプチド:グレリン – 日本医学会
成長ホルモンは、主に、
①骨や筋肉などの「成長」(growth)と、
②血糖値や体脂肪などの「代謝」(metabolism)に関係しているホルモンです。
成長ホルモンは、子供から大人まで、生涯にわたって必要なホルモンであり、
その分泌量は、加齢とともに減少していきます。
成長ホルモンの減少は、
- 骨量の減少(→骨がもろくなる)
- 筋肉量の減少(→疲れやすくなる)
- 体毛の減少(→髪が薄くなる)
- 体脂肪の増加〈特に、内臓脂肪の増加〉(→肥満になる〈特にスタイルが悪くなる〉)
- 発汗量の減少(→お肌に潤いがなくなる)
など、体の機能が低下する症状、
いわゆる「老化」(ageing、senescence)の一部を担っています。
逆に、成長ホルモンが増加すれば、
老化の逆、
つまり「若返る」ということです。
お腹を空かすと、
グレリンが分泌され、
強力に、成長ホルモンが分泌され、
若返る…
つまり、
「お腹を空かすと、若返る」、
ということです。
ですが、
無理にお腹を空かせたり、空腹の状態を我慢し続けるのは、
やめて下さい。
若返るどころか、逆に、骨量が減少して、骨粗鬆症(こつそしょうしょう、osteoporosis)になった、
なんて話もありますので。
もちろん、
一日一食で、健康な方もいますし、
一日三食、食べないといけない方もいます。
こればかりは、個人の体質やライフスタイルに大きく関係してきますので、
一概に「一日○食がいい」、
何てことは言えません。
逆に、一概に言えるのは、
「食にメリハリをつけた方がいい」、
ということです。
モチリンが、消化管をキレイにしてくれますし、
グレリンが、若返りを促進してくれます。
自分の食べる時期を、
自分の食べる食べないを制して、
自分だけの若さを手に入れて下さい!
おしまい
これを読むまでは、お腹がなると恥ずかしかったけど今は、若返ってると、心の中でニンマリするようになりました。